うおぉ〜、、うぉぉ〜〜

遺跡の中へと入ったむさしさんは、
異様な光景を目にしていた。

その遺跡の中にいたのは、
浮浪者のような格好をした、
異様な雰囲気をかもしだしている人間たちだった。
こ・・こいつらいったい・・・。

明らかに異様な空間だった。
酔っぱらって記憶がないということも重なり、
むさしさんはさっぱり事態が飲み込めなかった。
う〜む・・・参ったな・・、何して良いかもわからん。
どう見ても不審なのがイパーイいるしなぁ。。。
とりあえず、覚えてる魔法をこいつらにかけてみっか。
むさしさんはそう思い、奇妙な連中に対して手をかざした。
しかし、何も起きない。
一方、魔法をかけられた側の男は、
いぶかしげにむさしさんを見ている。
ナンカ・・シタカ?!
い・・いや、何もしてないです。ハイ。むさしさんはガクブルしながら答えた。
う〜む、こいつらマジでやばそうな香りがするな。。
そうだ!久々に先生を呼んでみるか!
先生なら・・先生なら何とかしてくれる!
おいでませ!先生!
そう叫んだむさしさんの手から光がほとばしる。
そして現れたのは、ディーモラ先生だ。
いけ!先生!
むさしさんは凄く期待した!
そして、
ディーモラ先生は、一目散に走った!

壁へ。
30秒後、奇声をあげて異界へと戻っていったディーモラ先生。
もう一生来なくていい。むさしさんは心からそう思った。
ディーモラ先生亡きあと、
むさしさんは途方に暮れた。
奇人たちは、むさしさんを警戒するものの、
襲ってくる様子はなかったので、
とりあえず辺りを探索することにした。
むさしさんがしばらく探索すると、
一枚の石碑を見つけた。
オブリビョンを表す、あの記号が刻印されていた。

ゴクリ。。。
ここは、、、ここはもしかして、異界と何か繋がりがあるのか?!
むさしさんは心臓をぎゅっと捕まれたような、
息苦しさを感じた。
ここここここここわくはないけど、
あまままままり長居はしないほうがいいなぁぁぁ。
声が裏返っていた。
そんな臆病者むさしさん。
曲がり角を曲がった直後に、緑の影が目の前に現れたことに驚き、
とっさに例の魔法をその影に向けて放ってしまった!
しまった!別にこの魔法、何もならなかったんだ!
そう思ったむさしさんだったが、実際はそうではなかった。
目の前をよぎった緑色のもの、
それは、
緑色の神官服を着た、アルゴニアンだった。
そのアルゴニアンは、
むさしさんにかけられた魔法によって、
何かしらあわてている。
そして・・・・・
その神官に・・・
一斉に奇人達が襲いかかっていったのだ・・。

あっというまの出来事だった。
目の前で繰り広げられる惨殺。
残ったのは、哀れな神官の遺体と、
それを見下ろす奇人のみだった。

・・な、なんだ?
俺がかけた魔法が原因か?
いや、そんなはずはない。
現に、ほら。
そういいながらむさしさんは奇人に魔法をかける。
ほらね、何にもならない。
そう、むさしさんの言うとおり、何も変わらない。
きっと俺のせいじゃないさ。
あのアルゴニアンが、何か奇人の気に障ることをしたんだろう。
あはははは。
むさしさんの笑いは、乾ききっていた。
さらにしばらく遺跡を進むと、
もう1人、神官がいた。
オブリビョンの世界には珍しい、イケメンだ。

こいつも先ほどのアルゴニアンと同じように、
緑色の神官服を着ている。
そして、彼は声を高らかに、
神の教えを説いているようだった。

アークリーは、闇を照らす。
アークリーは、希望をもたらす。
アークリーは、魂を救う・・・・と。
なるほど、こいつらはアークリーという神に仕える神官だとわかった。
こういった、救済を必要とする人々を
助ける為に活動しているといったところか。
・・・にしては、
奇人たちは、その神官に奇異の目を向けているように見える。
そうか・・こいつら奇人たちは、
自ら俗世を捨てているんだな?
そして、神の救いを押し売りしに来ている
ご立派な神官達が嫌い・・ってことだろう。
んで、さっき俺の前で起こった虐殺は、
たまたまその怒りが噴出したんだな、うん。
むさしさんは自分の都合のいいように解釈した。
さ、じゃあ全て理解したことだし、帰るか。
むさしさんはアークリーの神官に向けて言った。
じゃ、俺帰るんで。そう言って手をふったむさしさんの手から、
例の魔法がほとばしった。その魔法の光は、神官を直撃した。
あー光によって・・・
うぷ!
神官はその魔法の直撃をくらい、
そして、
手に持っていた松明の火が消えた。
ちょ・・・!!!おま・・・!!むさしさんは焦りつつ理解した。
あの魔法は光を奪う魔法だと。
そして、
光を奪われた神官に、またしても不幸が影を落とした。
一斉に襲いかかる奇人。
応戦するもあえなく崩れ落ちるイケメン。
そしてまたしても残ったのは・・・

むさしさんは、
よろよろと頭を抱えながら、
その場所をあとにするしかなかった。
神像の前に戻ると、
神像は明らかに高揚した声でむさしさんに語りかけた。
良く私の信者を助けてくれたな・・褒美をやろう・・と。
信者・・・・信者だって?!
むさしさんは神像の話をよく聞き直して、やっと理解した。
あいつら・・・奇人どもは、
この神を信望する者だったのだ。
そして、この神は混沌を司る神であり、
むさしさんへの依頼は、
光をもたらすアークリーの神官を排除すべし・・
ということだったのだ。
正直、
光の神の押し売りもむさしさんにとっては
興味のないことだ。
しかし、だからといって混沌を望む集団の片棒を担ぐことも
それはそれで不本意だった。
むさしさんは悩んだ。
そして、
苦虫をかみつぶしたような顔で、一つの決断を下した。

数時間後、
あの遺跡の内部に、むさしさんの影はあった。
光を消し、気配を消して、
静かに、しかし、
怒りを押し殺したような空気を纏い、歩いている。
むさしさんが下した決断。
それは、平等。
そして、自分が起こしたことに、ケリをつける。

むさしさんの刃が暗く輝き、
・・・そして、
誰もいなくなった。
END