
空には異様に大きな星が、静かに浮かんでいた。
今夜は、アンヴィルからインペリアルシティへと足を運ぶ予定だ。
なにやら
ロックピックを売ってくれる商人がインペリアルシティ周辺にいる
という噂を聞きつけたのだった。
ロックピックとは、鍵開けの道具である。
むさしさんは鍵開けが下手でよく道具を壊すため、
慢性的にロックピック不足に悩まされていたのだった。
ついでに馴染みの店(武器屋)にでも寄って、
アイテム売ってお金作るかな。
むさしさんは、途中でアイテムを拾っても大丈夫なように
道具袋に若干の余裕を残し、街を出た。
そういえば、
鞄に若干余裕があるといえば、
こん平師匠 元気かなぁ。
むさしさんは笑点ファンだった。
アンヴィルを出て数時間、まだ夜は明けていない。
むさしさんは自分の背丈ほどもある雑草をかき分け、
インペリアルシティを目指していた。

すると、キャンプを見つけた。
盗賊達はよくこうやって野でキャンプをしている。
草に紛れて近づこうかと思っていたのだが、
残念ながらこの時点ですでに盗賊達の飼う犬に見つかってしまっていた。

犬を含めた数人の野党との争いを覚悟していたのだが、
幸いこの時間は野党も出かけているようで、
犬が番をしていただけだった。あっさり撃退し、しばし休憩。

そして、更に歩くこと数時間。
夜は明け、日差しが眩しい時間になってようやく、
むさしさんはインペリアルシティ周辺についたのだった。
噂では、インペリアルシティ外壁を歩いていると声をかけられるらしいが・・・
むさしさんはゆっくりとインペリアルシティの外壁を歩き始めた。
程なくして、呼び止められる。
おい、そこのあんた。こっちこいよ。

なるほど、お前がロックピック屋か。わかりにくい場所に居るなよ。
・・といいつつ、確かにあまり合法的な道具では無いこともあり、
表で堂々と商売するわけにも行かないのだろう。
むさしさんはそいつの持つロックピックを全て買取り、
その場所を去ったのだった。
去り際、男は
俺は昼でも夜でも、いつでも居るからな。
とむさしさんの背中に声をかけていた。
・・そうだな、当分こいつにはお世話になるだろう。
むさしさんは心の中でそう呟き、地図にマークしておいた。
ここだ。

よし、これで次からまっすぐに来れるだろう。
むさしさんは一つ頷いて、インペリアルシティ商店街へ足を向けた。
ひとしきり買い物を済ませ街を出たむさしさん。
このままアンヴィルへ帰るのも面白くないので、
インペリアルシティ周辺を散策してみることにした。
インペリアルシティは周りを池で囲まれており、
周りから見れば湖に浮かんだ島のようだ。
なので、外壁と池の間にある程度陸地が広がっている。
ただ、大した広さではないので、
むさしさんは特に何も無いと思っていたのだが、
散策したことにより、それが間違いであることに気づかされた。
まず、抜け作先生

が居た。

明らかに目がヤバイ。こいつの名前は山ライオン。
普段はその名の通り山を中心とした生活を送る動物であり、
決してこんな締まりの無い顔をする奴ではない。
そしてもう一度よく見てみると
こん平か。そうか、こいつは師匠の生まれ変わりだったのか。
こんな所に師匠の生まれ変わりが出てくるとは、あまりに危険だ。
根こそぎおみやげを持って行かれてしまう。
むさしさんは
インペリアルガードの代わりに師匠を成敗しておいた。しかし・・・これで、
先日のサザエに続いて師匠までも手をかけてしまったことになる。
何とも言えない悲しさと悔しさがむさしさんを襲い、
涙が一筋、むさしさんの頬を伝った。
むさしよ、
リアル師匠はご健在だ。
さて、ひとしきり泣いたむさしさんは、
さらにインペリアルシティ周辺に洞窟と、
その前に作られた野党のキャンプを見つけた。
野党はすぐさまむさしさんに襲いかかってきた。
野党はなんとなく動きがキモかった。
これにも
ある意味危険な臭いを感じたむさしさんは、
インペリアルガードの代わりに成敗しておいた。
いやぁ・・・師匠といいキモ夫といい、
インペリアルシティの周りも治安が悪化してるなぁ。
むさしさんはぼやきながら、野党の巣窟であろう洞窟の扉を開けると
すぐさま奥から足音が聞こえた。
・・野党か。
そこまでは予想通りだった・・・が、
出てきた野党はあまりにもサイケデリックだった。

髪型が個性的な豹女だ。
むさしさんが感想を漏らしている最中も、
豹女は息もつかせぬ攻撃を繰り出してきた。
その姿はさながら千手観音のようだった。その後、
なんとか洞窟内も一掃し、しばらくの間、
インペリアルシティの治安も安全になったかな、と、
むさしさんは一息ついたが、
何にしても治安は悪化の一途をたどっているようだ。
オブリビョンゲートは俺が封じたのに。
むさしさんは以前の一件でオブリビョン騒動は収拾した、と、
そう考えているのだった。
まぁその後 皇帝の隠し子やらは、ほったらかしだからなぁ、
まだ待ってるかな、警備隊長とか。そのうち顔を出すかな。
むさしさんは、独り言を言いながらインペリアルシティを離れ、
アンヴィルへとゆっくり歩き出した。
むさしさんは、世界に何が起きているかをまだ何も知らなかった。